パキスタン・スワ−ト・センチネル峰登山・ヒンズ−クシ踏査
計画概要
1、登山対象 センチネル峰 5,260m
パキスタン スワ−ト
ヒンズ−クシ地区
2、目的
センチネル峰の登頂
高所影響のデ−タ−収集
3、派遣母体 甲南山岳会
甲南大学山岳部
4、登山時期 1999年 8月
5、隊員
顧問 平井 一正
甲南大学理学部教授
隊長
米山 悦朗
甲南高校卒 横浜国立大S33年卒
副隊長
雨宮 宏光 甲南大S33年卒
隊員
鵜木 洋
甲南大S40年卒
隊員 橋田 豊彦
甲南大学 4回生
隊員 池内 友宏
甲南大学 3回生
「行動記録」
8月 2日 14:00成田発〜20:50イスラマバード〜21:50ラワルピンディーのホテル
(4時間の時差)
8月 3日 5:30出発〜7:30アボッターバード朝食〜18:30チラース
車で移動。
8月 4日 チラース〜11:30ギルギット(1590m)
車で移動。
8月 5日 8:00出発〜10:00ローアナルタル(2380m)〜10:30キャラバン開始(2600m)〜
12:00アッパーナルタル(2815m)〜17:25下ナルタルレイク(3155m)
緩やかに上る。
橋田さんが頭痛。
8月 6日 7:25出発〜7:35上ナルタルレイク(3200m)〜9:30Gupo村(3235m)
〜13:10ローアシャニ(3635m)
緩やかに上る。
平井先生、米山さん、橋田さん、池内で3830mまで高度順応のため空荷で登る。
8月 7日 7:00出発〜8:05アッパーシャニ(3730m)〜11:45BC(4165m)
橋田さんが、体調が最悪になったためアッパーシャニで様子を見ることにする。
(アリモサ[ハイポータ]と3日×2人分の食事を残していく。)
高所順応をかねて、平井先生、米山さん、池内で偵察のためナルタル峠へ向かって行く
(最終到達地点約4400m)。しかし依然としてセンチネル峰がはっきりしない。
8月 8日 8:10出発〜11:45C1候補地(4765m)〜13:10BC
6時の無線交信から(熱は下がるが、咳が止まらない)、米山さんが橋田さんと下山することにする。
アリモサの情報でセンチネル峰を確認し、氷河から登るコースを偵察に行く
(雨宮さん、鵜木さん、池内、ハイポータ2名)。氷河はクレバスが多く、コンテニュアスで登っていく。
4765m地点に急斜面から飛び出た2張り分のテントサイトを見つけ、フィックスロープをデポしてBCへ。
ハイポータは、2名ともプラスチックブーツだ。僕も革靴よりもその方がよいと思った。
8月 9日 7:05出発〜11:40C1
ハイポータにダブル歩荷してもらい、早々にC1に到着した。夜は寒いが昼間は
暖かいせいか、水作りはする必要がなかった。この日から軽く夕立が降り始めた。
8月10日 8:20出発〜11:20稜線に到着〜13:09頂上〜15:20C1
雪が降っていたので出発を遅らした。パーティーを先行(アリモサ、池内)と
後行(フセイン、平井先生、雨宮さん、鵜木さん)に分け、先行パーティー(アリモサ)がフィックスを
張りながら登る。雪の斜面とモレーンの斜面を交互に進んで稜線まで出る。
落石がよく起こり、音もなく雪の上を縦回転しながら落ちてくる。
ハイポータは常に頭上に気をつけている。雪面の状態は足の甲が埋まるくらい。
稜線上の北側は雪屁、南側は地面が見えていた。頂上手前の急なトラバースを渡って、
岩を数メートル登り、鵜木さん、池内、ハイポータ2名は頂上へ。
あいにくこの日は常にガスっていて、頂上からの眺めを楽しむことはできなかった。
C1まではモレーン伝いに帰る。
平井先生は、体調不良のためC1で待機することになり、雨宮さんは稜線に出たところで
スピードアップのため待機。
頂上手前のトラバースは、池内は行けなかったため、アリモサに行ってもらった。
8月11日 7:20出発〜9:30BC
9,10日の夕立で、氷河の状態が一層悪くなっている心配をしていたが
それほどでもなく無事BCに。
8月12日 6:50出発〜8:15ナルタルパス(4445m)〜13:00ハユールパス(4570m)
〜16:00テントサイト(3750m)
6時間の予定が、予想以上に時間がかかり、9時間行動になる。
8月13日 8:00出発〜12:30チャトールカンドゥ(2200m)
米山さんと合流する。
8月14日 7:30出発〜9:20決壊場所〜15:30ギルギット(引き返してきた)道路決壊のため
ザニ峠へは行けず、 この日以降車で移動。
8月15日 ギルギット〜チラース〜ベシャム
8月16日 ベシャム〜ディール
8月17日 6:45出発〜12:00チトラール〜17:40マストゥージ(2380m)
8月18日 7:00出発〜9:30シャンドール峠(3550m)〜チトラール
マストゥージとチトラールからヒンズークシ最高峰のティリチミールを見ることができた。
8月19日 5:50出発〜10:20ディール〜16:30ペシャワール
8月20日 ペシャワール
8月21日 ペシャワール〜イスラマバード
8月22日 イスラマバード〜日本(23日)
文責 池内
友宏
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